カカオ革命

私たちはガーナでカカオの持続可能な生産と消費の循環をもたらすことができるチョコレートアクティビズムを始め、”カカオ革命“と名付けました。

このプロジェクトは、高品質なカカオの生産、ガーナの社会課題の解決、カカオ農家と消費者の信頼と愛の連鎖の創出に貢献することができます。この一連の改革により、ガーナ産カカオの市場価値と品質を向上させます。

100年後の未来もチョコレートが食べられるように。

地球の裏側に想いを馳せるエシカルでストーリー性のあるプロジェクトです。

 

1.生産者と共に高品質な豆とは何かを学び

2.生産方法を見直し

3.透明性高く日本に届け

4.チョコレートを食べた人にガーナのことを考えてもらう

5.そして、いただいた対価は現地にしっかり還元する

サステナブルな革命を実現するには、様々な面からのアプローチが必要です。生産者意識の変革、生産の変革、流通の変革、消費者意識の変革、還元の変革の5本柱を立てて、”カカオ革命”と呼ぶことにしました

生産者意識の改革

良質なカカオを生産するために、まずはカカオ農家さんに自分達のカカオの味を知ってもらうところから始めました。カカオ農家さんにとってのカカオは、政府に売ってお金にするためのものであって、自分達で食べる文化はありません。

また海外企業に多くの製品を売るために、量を優先してカカオを生産しているのですが、今回の改革は、カカオ農家にとっては「量から質」へのパラダイムシフトを起こします。

私はその改革の一環として、現地にチョコレート工場を設立しました。チョコレートを食べたことのない地元のカカオ農家が、工場でカカオ豆からどのようにチョコレートが作られているのかを知ることで、自分たちが生産するカカオ豆に対する興味とこだわりを持ち、カカオ豆やその品質に興味を持つようになると考えています。

生産の改革

良質なカカオを生産するためには農業面からのアプローチが不可欠です。しかしガーナの人々はカカオの生産において質は関係ない世界で生きてたので、良い豆をの作り方を知らず、困難ばかりでした。

私達は、タンザニア、インドネシア、台湾など、世界中のカカオ農園を訪ね、どのような工夫をしているのか学びました。また、日本では元禄時代から続く糀屋の職人さんに発酵の知恵を教えてもらうなどして、試行錯誤しました。

そうして私が学んだことを農家さんたちに共有するためにアマンフロム村に農協も作りました。村のカカオ農家全員で農協を立ち上げ、カカオ豆の品質向上のための情報交換や話し合いの場を作っています。それが村全体のより良いカカオの生産につながっています。

農協で定期的な農業ミーティングを開催するようになってから、現地の人々がカカオの質を意識するようになってきました。豆の品質比較シートを作成、配布したことで、豆のサイズや色を確認するようになり、以前は小粒で発酵にバラつきがありましたが、今は大粒でしっかり発酵された豆が集まってくるようになりました。

市場の改革

市場での買取にも変革が必要でした。今まで全ての豆が同じように扱われていたガーナで、カカオの出来栄えに見合った、MPRAESO独自の評価方法を確立し、カカオを適正な価格で買い取ることが出来るまでまでの道のりは容易ではありませんでした。

ガーナ政府の方々と何度も話し合った結果、カカオの質に合った価格でMPRAESO独自の取引をすることを認めてもらうことができました。(買い取ったカカオは、ガーナの法律に従い、カカオ省の倉庫に納めて輸送します。)そして昨年末、実験的にアマンフロム村で評価システムを取り入れたところ、多くの農家さんの笑顔を見ることが出来ました。 

消費者の意識の改革

私たちの身近に存在するチョコレート。しかしその原料であるカカオとそれに命を懸けている農家さんのことを考えたことがある人はどのぐらいいるでしょうか? 児童労働やフェアトレードといった言葉が浮かんでくるかもしれません。

ガーナは貧困から色んな課題を抱えています。しかし私は、悲しい現実だけを抽出して伝えるのではなく、美しく力強く生きる現地の人々を心の底から尊敬し愛しているからこそ、その彼らの誇りもたくさん伝えたいと思っているのです。

今までカカオからチョコレートを作るワークショップを日本全国で開催し、私が現地の人々の姿勢から学んだことを語り続けてきました。 品質が変わらなくても可哀想だから支援してあげようという同情で買ってもらうのではなく、「本当に品質の良いものを創り、たくさんの人に求められるような世界」がよりサステナブルだと私達は考えています。それが開発途上国と先進国の間に、対等で、リスペクトを持った心の繋がりを生み、経済的にも自走できる仕組みを創る。そんな私たちの理念を伝えてきました。

還元の改革

以前は村の人たちにお金を貯める習慣がなかったので、村のために利益の一部を貯めてもらえるように、村の人たちと一緒に「MPRAESO基金」を作りました。

この基金で貯めたお金は、住民の教育や医療の支援に使われ、伝染病などの緊急時には、そのお金で住民の経済的な支援や必需品を確保することができるので、とても重要なことです。さらに、この制度は、新しいカカオ価格政策が引き起こすかもしれない村民の所得格差のリスクを軽減することができます。この基金の使い道は、常に村の人と話し合いながら決めています。

今まで実験的に、映像を使った青空教室を開いたり、マラリアに罹った人の薬をサポートしてきました。これからも住民の生活を守り、村の平等と平和を守るために重要な役割を果たしていきます。